「いざ勝負!ロボット技術を競え!」
 高校生が自作したロボットの動きは見所満載で、子供から大人まで目を引くこと間違いなしです!

毎年変わるルールを攻略するためにアイディアを出し合い、多くのポイントを取ることを目標にした「アイディアロボット競技」とロボット同士で相撲を行う「ロボット相撲競技」があります。
高校生が工夫を凝らして自作したロボットの動きをご覧ください。

1:アイディアロボット
競技のポスター

ロボット競技部門 R4ポスター

デザインは那覇工業高等学校グラフィックアーツ科玉城 詩音(たまき しおん)さんです。

(1)ポスターについて作者のコメント

 今回の作品は、フォークリフトをロボット相撲のロボットに、アームや後ろの大きな機械などをアイディアロボットのイメージで制作しました。私は、あまり機械というものに詳しくないので、昨年のようなロボロボしい絵は描けませんでしたが、選手の皆さんが、明るい気持ちになれるようなイラストを描いてみました。私のイラストよりも凄いロボットが作れる選手の皆さんがその力を十分に発揮できるようチームで力を合わせて頑張って下さい。

2:第29回 沖縄県高等学校
ロボット競技大会の結果

期日:令和4年9月14日
場所:県立沖縄工業高等学校(体育館)

1.アイディアロボットの部

成績 学校名 ロボット名称 生徒氏名 指導職員名
優勝
(沖縄県教育長賞)
八重山商工高等学校 八商工 ウシュマイ 黒島菜梨 永吉 勉・平良 大輔
伊良皆 高明・宮里 英樹
石垣真太郎
準優勝 八重山商工高等学校 八商工 ンミー 江村 陽向 永吉 勉・平良 大輔
伊良皆 高明・宮里 英樹
有田 銀河
三位 美来工科高等学校 美来工科 α 国吉 琉希 友利 悟・山田 弘人
金城 駿也
アイディア賞
(産業教育振興会長賞)
美来工科高等学校 美来工科 β 山内 星海 友利 悟・山田 弘人
後間 春兎
デザイン賞
(工業連合会長賞)
八重山商工高等学校 八商工 アンガマー 池間凪佐 平良 大輔・宮里 英樹
大濵永陽

備考:全国大会へ上位2台を推薦

2.ロボット相撲の部

自立型

成績 学校名 ロボット名称 生徒氏名 指導職員名
優勝
(沖縄電力社長賞)
南部工業高等学校 プクシュウ 高原 宗士 當間 啓悟
準優勝 浦添工業高等学校 BORDER 島田 快青 田中正一
山木 滉大
三位 浦添工業高等学校 スピーダー 棚原 涼太 田中正一

備考:全国大会へ上位2台を推薦

ラジコン型

成績 学校名 ロボット名称 生徒氏名 指導職員名
優勝
(沖縄電力社長賞)
南部工業高等学校 集中 仲村 渠祐 當間 啓悟
準優勝 南部工業高等学校 8 嘉数 翔 當間 啓悟
三位 浦添工業高等学校 スマホ太郎 喜納 直仁人 田中正一
名嘉 大陽

備考:全国大会へ上位2台を推薦

ラジコン型ベーシック部門

成績 学校名 ロボット名称 生徒氏名 指導職員名
優勝 沖縄工業高等学校 平田 海星 金城 保朝・末吉 海斗
準優勝 八重山商工高等学校 あさか号 浅香 龍之介 安里 翼・座間味 龍玄
三位 八重山商工高等学校 イーグル号 中山 翔太 安里 翼・座間味 龍玄

 

 

 

<総評>

 今年度のアイディアロボットの部は、新型コロナウイルス大流行の影響で全国産業教育フェア青森大会の県代表枠が二枠となった。八重山商工高校が他校に大きな点差をつけて見事に、二連覇を達成した。全国大会への派遣チームも八重山商工高校が二枠を獲得した。その中でも、技術度、完成度、斬新さ、独創性の評価が高かった美来工科学校の「美来工科β」がアイディア賞を八重山商工高校の「八商工 アンガマー」がデザイン賞をそれぞれ受賞した。

 ロボット相撲部門は、各県の参加台数に応じて、全国大会の出場枠が決定される方法に変更になった。そのため、自立型が2台、ラジコン型が8台の出場枠を確保することになった。自立型では南部工業高校が見事に二連覇を達成した。ラジコン型でも南部工業高校が優勝したため、両部門とも南部工業高校が制した。その中でも浦添工業高校が上位に3台食い込む健闘をみせた。ラジコン型ベーシックでは、三連覇がかかっていた八重山商工を抑えて、沖縄工業高校が制した。南部工業高校と浦添工業高校が上位を占める混戦になっており、互いに切磋琢磨することで技術向上を期待できる。

3:アイディアロボット競技の概要

 アイディアロボット競技は、全国大会を主催する都道府県でルールを作成しているため、毎年課題が変わる。今年度の開催地は青森県で「3分間の競技時間の中で、課題を解決してその得点を競うものである。

 今回は、「収穫機」という操縦ロボットと「ジューサー」という自立型ロボットの2台のロボットを製作して、青森県の岩木山麓の斜面に広がるリンゴ畑で大切に育てた「ふじ」(卓球ボールの色違い2種類)とパイプ(長さ違いで2種類)の4つアイテムを取り込み、出荷台に並べる。並べたアイテムに応じた得点が得られる競技で、終了時における点数の合計を競うものである。沖縄県大会で、高得点だった八重山商工高等学校の2チームが全国大会へ推薦された。

 全国大会では95台のチームが予選を行い八商工ンミーが151点で42位、八商工ウシュマイが137点で44位となりました。惜しくも準決勝進出にはなりませんでした。

アイディアロボット写真 1

(1)競技開始前の卓球ボールとパイプの配置

アイディアロボット写真 2

(2)競技終了後の卓球ボールとパイプの配置

アイディアロボット写真 3

4:ロボット相撲競技の概要

 ロボット相撲競技とは、直径1.54mの土俵上に、2台のロボットを置き、どちらかのロボットを土俵外に押し出すことで勝敗を決める。ロボットのサイズは幅20cm×奥行き20cm以内で高さは自由、重量は3000g以内となっている。勝敗の基準は、ロボットの一部が土俵外の地面についたら負けとなり、ロボットが土俵上で倒れても負けではない。勝敗は、3本勝負で、3分間内で有効2本先取したほうの勝ちとなる。

 ロボット相撲競技は、コンピュータープログラムで戦う「自立型」とプロポを操作して戦う「ラジコン型」の2つの部門に分かれている。

 どちらの部門のロボットも押し出されないように、金属製の土俵に吸い付くようにして動くため、裏に強力な磁石(ネオジム磁石)が取り付けられている。

 そのため、駆動用のモーターも強力なモノが使用されており、金属製の壁なら人がぶら下がった状態でも、壁を上れるくらい強力な磁石とモーターを使用したロボットもある。

ロボット相撲写真

(1)ロボット相撲 自立型

 あらかじめロボットにコンピュータープログラムを設定してあり、そこには様々な戦術が記憶されている。競技者はその場で戦術を選択して競技を行う。

「はっけよい のこった」と言った瞬間、スイッチが押され、5秒後に始動しなければならない。

 ロボットには、相手を検出するセンサーがついており、効率よく相手を押し出すように動作する。また白線感知センサーを搭載しており、土俵の「俵」を認識することができるため、それにより土俵際の粘りをみせることもできる。

(2)ロボット相撲 ラジコン型

 操縦者がプロポでロボットを自由自在に動かし戦う。操縦テクニックはもちろんのこと、判断力やひらめきが重要な鍵となる。

(3)ロボット相撲 ラジコン型ベーシック

 ベーシック部門は、初心者が取り組む競技で、大会初参加者のみに制限されている。さらにロボット本体に使用する部品に制限がかかっている。そのため、吸着物(磁石やバキューム)や鋭利なブレードなどを取り付けることができないため、ロボット製作にかかる金額を抑えることができる。競技は、操縦者がプロポでロボットを自由自在に動かして戦い、相手を土俵の外に出すことができれば勝利となる。

(4)ロボット相撲競技規則

5:第29回 沖縄県高等学校ロボット競技大会のようす

全体のようす 1

全体のようす 2

全体のようす 3

全体のようす 4