2. Do(実行)
沖縄水産高校
早速商品開発が始まるが、血合肉は独特の臭みが有るため、臭みを取ることに苦労した。水で洗ったり、加熱したりと様々な方法で試作を繰り返すが「商品としてお金を出してもらう価値のある味にはならない」と、生徒たちは思い悩んだ。一時は士気が低下するも、酢で下処理をして臭みを取る方法を発見。安価で手に入る冬瓜とトマトと合わせて、幅広い年齢層が食べられる甘口のカレーを完成させた。
次の課題は「大量生産」。試作は家庭用の鍋で作っていたため、給食センターで使うような大鍋での調理は勝手が違う。思うような分量が作れなかったり、火加減などで苦戦したが、12月1日、8日で目標の300食を超える360食分を完成させた。学校にある装置を使い、レトルト用のパウチ(袋)で密封して加圧加熱殺菌するまで全て生徒が行った。
南部商業高校
昨年に引き続き南城市でカフェくるくまを営む株式会社仲善に協力を依頼。カレーには不可欠なスパイス、ウコンなどを提供してもらうことに。また、株式会社仲善オリジナルのスパイス「くるスパ」を委託商品として販売することを決めた。誰でも食べられるようにと甘口で作られたカレーに追いスパイスとして「くるスパ」を使うことで、大人でも満足のいくカレーに。
パッケージデザインは、神谷さん、富盛さんのデザインを元に山脇さんがAdobeのIllustratorを使ってデザインを作成。予算の都合上箱に直接印刷することは叶わなかったが、西崎パッケージ株式会社の協力により、紙代だけで箱入りレトルトカレーのパッケージを作ることが出来た。
2校合同
商品の箱詰め作業は、販売日前日に沖縄水産高校にて両校合同で実施。これまで、両校の先生や一部の代表メンバーは何度もやり取りをしていたが、ほとんどのメンバーはこれが初めての顔合わせ。やや緊張した様子もあったが、協力して箱詰め作業を終わらせた。
このプロジェクトは今までやってきたものと違い、一から自分たちで商品を考える必要があり作る期間や大量生産が出来るものなど色々な事を考えながら話し合いをしました。マグロ味噌やパンなど様々な意見が出ましたが、年齢を問わず誰でも食べることができ、SDGsの観点からツナ缶を作る際に出る鉄分などの栄養を含んだマグロの血合い肉を使ったカレーを開発しました。血合い肉には独特な生臭さや味があり、食べやすいように工夫するのがとても難しかったですが先生方のアドバイスを生かし美味しいカレーを作ることが出来ました。